シェーグレン症候群

シェーグレン症候群

シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群は、主に涙腺や唾液腺などの分泌腺が壊れてくる病気です。そのため、症状の重いドライアイ・ドライマウスを生じてきます。内科や専門家で初めて見つかることは少なく、通われている眼科、耳鼻科、歯科の先生からご指摘頂く場合が多いです。この場合、ドライアイによる角膜損傷や角膜炎、ドライマウスによる虫歯や咽頭炎などが起きてくるため、それぞれの専門家の先生と協力して診断、治療を行う場合が多くなります。

ほとんどの方は、分泌腺の破壊(腺症状)のみですが、20〜25%の方でこれ以外の全身症状(腺外症状)を起こしてきます。多彩な症状ですが、頻度の高いものでは、関節症状、レイノー現象、発熱、リンパ節の腫れ、皮疹、末梢神経症状などがあります。血液検査では、抗SS-A抗体、抗SS-B抗体が最も良く使われる検査になります。これらは、無症状でも陽性になる場合もあります。

シェーグレン症候群で合併しやすい病気として、慢性甲状腺炎(橋本病)、原発性胆汁性胆管炎があり、加えてその他の膠原病も合併しやすい病気ですので、合わせてこれらの検査が必要となります。また、妊娠中の方の場合、例え無症状であったとしても抗SS-A抗体が陽性ですと、頻度は低いですが、お腹の赤ちゃんに不整脈等が起こりやすくなることもあり、妊娠を希望されている方は一度ご相談ください。