強皮症

強皮症

強皮症とは

強皮症はその字の如く、全身の皮膚が硬くなっていく症状(「皮膚硬化」)が特徴です。皮膚だけではなく、全身の臓器で硬化(線維化)が生じる可能性があります。
皮膚の症状の広がり方に特徴があり、広範囲に症状が及ぶほど臓器の症状が出現しやすくなります。
大きく分けて、手指や足指から肘や膝までの皮膚硬化が起こる「限局性皮膚硬化型全身性強皮症」、肘や膝を越えて顔や体幹にも皮膚硬化が及ぶ「びまん性皮膚硬化型全身性強皮症」があります。また、部分的な皮膚硬化が起こる「限局性強皮症」がありますが、こちらは皮膚症状だけです。皮膚硬化は、手足の関節部で起こると関節が曲げにくくなり、放置すると関節が固まってしまいます(「屈曲拘縮」)。
また、指の先端部の血流が極端に悪くなり「手指潰瘍」や「壊死」が起こる事があります。指が循環不全で真っ白になる「Raynaud現象(レイノー現象)」は、強皮症で高率に起こりますが、他の膠原病でも認められます。

さまざまな臓器に障害をきたしますが、予後に大きく関わるのは、「間質性肺炎」、「肺動脈性肺高血圧症」「心筋の線維化」「強皮症腎(=腎クリーゼ)」です。
これらは発見が遅れると致死的リスクとなる可能性が高く、定期的に検査を行い、早期発見・早期対応する事が重要です。