皮膚筋炎・多発性筋炎

皮膚筋炎・多発性筋炎

皮膚筋炎・多発性筋炎とは

両者ともに、筋肉に強い炎症が起こり、急激に全身の筋力が低下してくる膠原病です。顔、手、膝などに典型的な皮疹を伴うのが「皮膚筋炎」、皮膚症状を起こさないのが「多発性筋炎」です。また、筋炎症状をほとんど起こさない(あっても軽度)の「無筋症性皮膚筋炎」というタイプも存在します。急激な筋力低下のため階段が突然登れなくなったり、普段持っているものが重く感じたりするなどの症状がでてきます。無症状の場合でも、筋肉のマーカーであるクレアチンキナーゼ(CK)が上昇していることで疑われる場合もあります。気をつけなければならない合併症が2つあり、一つ目が「悪性腫瘍」です。特にご高齢の方が筋炎を発症された場合は合併率が高く、初発時には綿密な検査が必要です。もう一つは、間質性肺炎です。膠原病の多くの病気で間質性肺炎を合併しますが、筋炎の場合はその中でも「急速進行性間質性肺炎」という非常に難治性かつ重症度の高い肺炎を合併する事があります。そのため、早期発見・早期治療が重要です。